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2012年11月 1日 (木)

東京高裁 21人の減給・停職は違法と判決 10月31日

     声  明

1、 本日(10月31日)、東京高等裁判所第15民事部(井上繁規裁判長)は、都立学校の教職員64名(以下、「控訴人ら教職員」という)が「日の丸・君が代」強制にかかわる懲戒処分(戒告46件、減給21件、停職1件)の取消しを求めていた事件について、各処分のうち、減給及び停職処分合計22件の処分が、東京都教育委員会(以下、都教委」という)の裁量権逸脱・濫用に当たり違法であるとしてこれらを取消す判決を言い渡した。
 控訴人ら教職員は、各校長による卒業式等の国歌斉唱時に起立斉唱あるいはピアノ伴奏を命じる職務命令に従わなかったとして懲戒処分を受けたものであるところ、原審判決(東京地裁民事第19部 2011年7月20日)は、これらの懲戒処分はいずれも裁量権の逸脱・濫用には当たらないとして控訴人ら教職員の請求を棄却していた。本判決は、この原審の判断を変更し,減給以上の処分を取消したものである。

2、 都教委は、2003年10月23日通達(以下、「10・23通達」という)及びこれに基づく職務命令により、卒業式等における国旗掲揚・国歌起立斉唱を教職員に義務付け、命令に従えない教職員に対し、1回目は戒告、2、3回目は減給(1~6ヶ月)、4回目以降は停職(1~6ヶ月)と、回を重ねるごとに累積加重する懲戒処分を繰り返す「国旗・国歌の起立斉唱の強制システム」を実施してきた。
 本年1月16日、最高裁判所第一小法廷は、これらの処分のうち、「戒告」は懲戒権の逸脱・濫用とまではいえないものの、「戒告を超えてより重い減給以上の処分を選択することについては、本件事案の性質等を踏まえた慎重な考慮が必要となる」とし、実際に「減給」及び「停職」処分は相当性が無く、社会通念上著しく妥当を欠き、懲戒権の範囲を逸脱・濫用しており違法であると判示した。
本判決は、この最高裁第一小法廷判決の判断を踏襲し、減給以上の懲戒処分を違法としたことは、東京都が実施してきた「国旗・国歌の起立斉唱の強制システム」を断罪したものであって、都教委の暴走に一定の歯止めをかける判断として評価できる。

3、 しかしながら、一方で本判決が前記最高裁判決に引き続き、控訴人ら教職員の受けた処分の多数を占める「戒告」が懲戒権の逸脱・濫用にならないとしたことは遺憾である。
また10・23通達・職務命令・懲戒処分が、憲法19条、20条、23条、26条違反及び改定前教育基本法10条(不当な支配の禁止)に該当し違憲違法であるという控訴人ら教職員の主張についても、従前の判決を維持し、これを認めなかった。これらの点は事案の本質を見誤るものであり、きわめて遺憾というほかはない。

4、 都教委は、前記最高裁判決及び本判決によって厳しく批判された「国旗・国歌の起立斉唱の強制システム」を見直し、教職員に科した全ての懲戒処分を撤回するとともに、将来にわたって一切の「国旗・国歌」に関する職務命令による強制をやめるべきである。
 都教委は直ちに10・23通達を撤回し、教育現場での「国旗・国歌」の強制と、「国旗・国歌」強制に象徴される教職員に対する管理統制をあらためるべきである。
わたしたちは今後も「国旗・国歌」の強制を許さず、学校現場での思想統制や教育支配を撤廃させ、児童・生徒のために真に自由闊達で自主的な教育を取り戻すための取り組みを続けることをあらためてここに宣言する。

2012年10月31日
東京「日の丸・君が代」処分取消訴訟(二次訴訟)原告団・弁護団

 うれしさ半分、でもこのままでは良しとできない判決


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(東京高裁前で一部勝訴が報告されました)

 今朝、「しんぶん赤旗」で東京高裁での「日の丸・君が代」控訴審判決を知りました。他紙も探しましたが、この件の記事の掲載はなく、重要な問題なのにと危惧の念がわきました。

 判決は、21人・22件の減給・停職処分を取り消しました。しかし、戒告処分についてはすべて適法としました。
 起立斉唱を強制した各校長の職務命令と、そのもとになった東京都教育委員会の通達については合憲としました。
 私は憲法第19条「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない」という自由権は、理由を付けずに厳格に守らなければいけないと思うのです。
 原告・弁護団が31日に声明を出しましたがその最後で「わたしたちは今後も、『国旗・国歌』の強制を許さず、学校現場での思想統制や教育支配を撤廃させ、児童・生徒のために真に自由な教育を取り戻すための取り組みを続けることをあらためてここに宣言する」と述べています。この宣言のとおりだと思います。
 東京「日の丸・君が代」処分取消訴訟原告団・弁護団は最高裁に上告したたかうことを表明しています。
 最高裁判所には憲法の番人としての役割を果たすよう求めるものです。

 

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