日本航空の不当解雇撤回を求めるたたかいは、重要な段階に来ていると思います。
このたたかいには、様々な立場の労働者がいろいろな思いを持って勇敢に参加しており、いつも私自身がそうした原告の人々に勇気づけられています。
このたたかいには、働く人々の側に正義と理があり、不当な解雇を必ず跳ね返すことができると思うのです。
パイロット原告団が12月19日結審となり、20日のブログに原昌一さんと、客室乗務員原告団が21日に結審となり、22日のブログに山田純江さんの陳述の要点を紹介しました。
新年になって「しんぶん赤旗」でその要点が全文紹介されましたので引用させていただくことにしました。
判決は3月29日と30日に予定されています。
パイロット原告団 原 昌一さん(58)
更生計画では〝安全継承〟を言
いながらなぜベテラン解雇か
私は1972年4月、航空自衛隊に入隊し、22年間勤務しました。防衛省と民間航空会社との合意である、豊富な飛行経験を持つ目衛隊出身パイロットの民間への供給システム「割愛制度」で、94年4月、日本エアシスアムに入社しました。
2002年に日本航空との経営統合があり、それ以降は日航のパイロットとして、安全運航に精励してまいりました。
私が民間航空に転職した理由は、当時、戦闘機パイロットの現役年齢は40歳前後までで、自衛隊員の定年が53歳であったことです。その点、民間は60歳の定年まで現役で空を飛べます。
それが、57歳にして解雇されるとは、夢にも思いませんでした。
2010年9月末に整理解雇の人選基準が発表され、職場は変わりました。病気欠勤歴のある者や乗務制限者、また年齢の高い順に約370人のパイロットが解雇の対象とされたからです。
空白の常務日程
10月から空白の乗務スケジュールが渡され、退職強要の面接が行われました。仕事を奪われ、行き場のない自分は夜も眠れず、息の詰まるような日々を過ごしました。

(2010年12月28日 パイロット原告団)
私は、希望退職者が計画の1500人を上回っていたこと、計画を超える営業利益を上げていたことなどから、「実際には整理解雇はないだろう」と考えていました。最大の理由は、稲盛和夫会長が「社員の物心両面の幸せのために働く」と語っていたことです。10年末に、初めて団体交渉に参加しました。会社側の交渉態度には誠意がみられませんでした。ワークシェア(仕事の分かち合い)など、組合が提案した打開策についても、一顧だにしませんでした。
整理解雇後、大みそかに165人を解雇しておきながら、稲盛会長が、2月8日の記者会見で「160名を残すことが経営上不可能かというとそうではない」と発言しました。
現場では整理解雇後に、訓練生を含めて50人以上の乗員が会社を去っていきました「訓練は余計な経費だとして、機長訓練などすべての昇格訓練が停止しているのも流出の原因です。職場の動揺が日常運航に悪影影響を及ぼしていることを大変心配しています。
会社側の姿勢にどうしても納得できないことがあります。 安全の問題です。会社が具体的に安全に関わる問題を検証した形跡など、どこにも見あたりません。更生計画では「厚い安全の層を後世に継承していく責任がある」と記述しています。それなら、なぜ、ベテランが解雇されるのでしょうか。
会社は労使関係の安定など考慮せず、金もうけの目的だけで「更生計画」を実行しているとしか思えません。
会社は整理解雇で人件費がどれくらい削減されるのか、具体的な数値をまったく示していません。組合役員など、辞めさせたい社員を解雇することが目的だったからではないでしょうか。
経営の責嫁任転
マスコミ各社は、裏付けも不十分なまま、会社発表通りに報道してきました。会社はその新聞記事を証拠として裁判所に提出し、「これが国民目線だ」と言わんばかりで許し難い。
経営破綻の原因が、本業以外の投資の失敗や、政府のゆがんだ航空政策にあることを不問にし、経営責任のない労働者に責任を転嫁しています。
解雇は、生きる糧を奪うことであり、人間としての尊厳を打ち砕くことです。整理解雇法理に反する解雇が許されてはなりません。
乗客の皆さまが安心して利用できる安全な日本航空再生のため、一日も早くこの解雇事件の解決が求められています。
(「しんぶん赤旗」1月11日付より)
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